「お寿司はさー、一貫って数えるの?」
回転寿司のお店に行った時、子供に聞かれました。
「そうだよ~」
なんて、さも常識でしょ!と言わんばかりに返事をしたけど、そもそも「一貫」って1個なの?2個なの?
これまであまり深く考えていなかったけど、あらためて考えるとわからない!
そこで今回は、お寿司の正しい数え方について調べてみました。
「一貫=2個」 →→→ 時代とともに「一貫=1個」
らしいですよ~。
どうしてこうなった?
お寿司一貫の意味 一貫は1個?それとも2個?
物の数え方って本当に難しい!
ごはんは「一膳」、パンは「一斤」、イカは「一杯」、ウサギは「一羽」・・・
そしてお寿司は「一貫」です。
常識的にお寿司を「一貫」と数えることは知っていても、よーく思い出してみると私は
「まぐろ1個食べたいな~」とか「甘エビ一皿注文して~」などと話しています。
そう、あまり「一貫」って表現していないんです。
でも、世の中の常識としては、もともと
一貫とは、握り寿司2個のこと
だったんですよ!
ところが現在は、お寿司屋さんでも一貫を1個として数えるところもあります。
時代とともに常識も変わるんですね。
では、そもそも「一貫」ってどういう意味?
「貫」というのは、質量の単位。
そして「一貫」は3.75kg。
ちょっと待って!これじゃお寿司一貫なんて食べられない!
じゃぁ、お寿司の「一貫」はどこからきたの?
調べれば調べるほどナゾです。
- 寿司職人が、お寿司に1貫ほどの重さをかけるようにしっかりと握ると指導されたことから来たのではないか?
- 江戸時代に穴あき銭(一文銭は3.75g)に紐を通して一つなぎした「貫」から転じたのではないか?
- 海苔巻きひとつを「一巻」と数えたところから転じたのではないか?
- 押し鮨は切って食べるのに対して、江戸前寿司は切らないという点で「一貫していた」ことからきたのではないか?
などなど・・・諸説あり!です。
ただ、ここで言えるのは、握り寿司「一貫」とは個数ではなくあくまでも質量。
だいたい40gなんだそうですよ!
お寿司が一皿に2個のっている理由
ところで、お寿司ってどうして一皿に2個並んでいるんでしょうね。
この理由は、江戸時代後期にさかのぼります。
それまでのお寿司は一貫40gと、かなり大きかったようなんですね。
これを両国で寿司職人をしていた人が、食べやすいようにというお客さんへの心遣いで2つに分けたことから始まるそうです。
そして2つに分けたお寿司をバラバラではなく1つのお皿にのせたことも、日本人気質にあっていたとのこと。
日本人って、1つよりも2つセットになったものを好む傾向がありますよね。
神社の狛犬とか、夫婦茶碗とか、ひな人形の右大臣左大臣とか・・・
1つのお皿に一貫の重さのお寿司を2つにわけてのせたのが、現在のお寿司の原点になっているんですって。
どの時代でも、お客さま目線って大事なんですね。
想像してみてください。
一貫40gのお寿司をガブッと頬張る自分を・・・無理無理!
こうやって食べやすくするために一貫のお寿司を2つに分けてお皿にのせたことから、
「一貫=2個」
となりました。
これが本来の数え方だったのですが・・・
握り寿司の正しい数え方も時代とともに変わる?

ここまでで、握りずしの数え方は「1貫、2貫・・・」で、握りずし2個で一貫(40g)ということがわかりました。
でも、「貫」は質量を表す単位なので、お寿司を握ったときに40gなら1個で一貫でも、2個で一貫でもいいということになりますね。
そして「尺貫法」が廃止され、時代とともに「貫」が質量の単位であることを知っている人がどんどん少なくなっていき、いつの間にか握り寿司1個を「一貫」というようになったようです。
私も「貫」が質量の単位であることを、今回調べることによって知りました。
今後は「握り寿司1個=1貫」という表現がどんどん浸透していくのでしょうね。
常識というのは、時代の変化とともに変わっていくものです。
たとえば、連絡手段が固定電話→携帯電話、手紙→メール・SNSなどのように。
だから、もともとは質量を表す単位だった「貫」も、時代とともにお寿司を数える単位に変化しても、不思議ではないということになるのでしょう。
ところで、お寿司には一折(ひとおり)、一桶(ひとおけ)という数え方もあります。
「折」とは、お土産用の箱、日本で昔から利用されている木の箱のことです。
現在ではプラスチックや紙などの素材を利用して作った箱もありますが、お土産用のお寿司を詰めたものを「一折」と数えます。
お土産用のお菓子を「菓子折」と表現するのもここからきています。
「桶」は、お寿司屋さんでお寿司を盛り付ける時に使われていますよね。
出前などにも使われますし、ちらし寿司を盛り付けるのも「桶」です。
さらに、木製の桶は、すし飯を作る時にも用いられています。
酢飯をうちわであおぎながら切るように混ぜる時に使っているあの大きな木桶はヒノキやサワラがいいらしいですよ。
同じお寿司でも、形や器によって数え方の単位もいろいろなんですね。
まとめ
回転寿司のお店で子供から「お寿司の数え方」について質問されたことから、「一貫」の意味を調べてみました。
普段当たり前のように使っている言葉でも、あらためて質問されると説明できないってことありますよね。
子供からの何気ない質問で、雑学がひとつ身に付きました!
参考にしていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。